falの地図
falとは何か
出前アプリのたとえと、使う3つの店
fal は、画像・動画・音声を作るAIを、ひとつの窓口から使った分だけ払って使えるサービスです。
この章では、この一文を出前アプリにたとえて説明し、この本で使う店を3つに絞って紹介します。
たとえと店の名前が頭に入れば、この先の章で迷いません。
この章で分かること
- fal が何をしてくれるサービスか。「モデル」「従量課金」という言葉の意味
- この本で使う3つのモデルと、それぞれの役割
- 動画は「1枚の画像を動かす」やり方しか使わない、という決め方
出前アプリで考える
スマホの出前アプリを思い浮かべてください。
アプリはひとつなのに、寿司も、ラーメンも、ケーキも頼めます。
店ごとに会員登録はしません。
支払いは頼んだ分だけ。
今日は何も頼まなければ、1円もかかりません。
fal はこれと同じです。
fal のアカウントと鍵がひとつあれば、全部の店に注文できます
絵を描く店、動画を作る店、声を作る店。
得意分野が違います
あなたは日本語で頼むだけ。
注文書は注文係が書きます
会費なし。
1枚5円、5秒30円。
頼まない月はゼロ円
「モデル」は店の名前
この本には「モデル」という言葉が何度も出てきます。
モデルとは、画像や動画を作るAIのひとつひとつのことです。
出前アプリの店にあたります。
店に得意分野があるように、モデルにも得意分野があります。
キャラクターの絵が得意な店、文字を正確に描ける店、元の画像を動かすのが得意な店。
この本では、役割ごとに使う店を最初から決めてあります。
あなたが店選びで迷う場面は作りません。
モデル
画像や動画を作るAIの、ひとつひとつの名前です。
「nano-banana-2-lite」「H3 Max Turbo」のような固有名がついています。
名前は覚えなくて大丈夫です。
この本では、頼み方の文例に店の名前が最初から書いてあります。
「従量課金」は頼んだ分だけ
fal の料金は従量課金です。
先に少額を入れておき、1枚作るごと、1秒作るごとに、そこから減っていきます。
月額はありません。
動画を作れるサービスの多くは、月に数千円から2万円ほどの月額制です。
使わない月も引き落とされます。
fal は逆で、作らない月はゼロ円です。
講座の告知を年に数回作る、というペースの人には、この差がそのまま残ります。
使わない月も引き落とし。
「もったいないから使わなきゃ」が発生します
10ドル入れて、減った分だけ払う。
作らない月はゼロ円
この本で使う店は3つ
fal には何百という店が並んでいます。
全部見る必要はありません。
店選びで迷うのが1番時間を食うので、役割ごとに店を1つずつ、合計3つに決めてあります。
僕が実際に使い比べて、この3つに落ち着きました。
依頼文の中では、店の名前を「fal の nano-banana-2-lite に」のように直接書きます。
Claude はこの名前を見て、どの店に注文書を送るかを決めます。
あなたが fal のサイトで店のページを探しに行く必要はありません。
同じ子のポーズ替えも、この店に頼む
日本語の文字を正確に描ける
1枚の画像を動画にする
キャラクターの絵は、安くて速い店
ペンキチを描いたのがこの店です。
1枚4秒、約5円。
安いので、気に入るまで何枚も出せます。
もう1つの大事な仕事が、「この絵と同じ子で、ポーズだけ変えて」という頼み方です。
第5章で使う、マスコットを増やすときの主力です。
文字が主役の1枚だけ、店を変える
サムネイルのように文字が主役の画像は、GPT Image 2 に頼みます。
値段は倍近く、時間も10倍かかります。
それでも、日本語の文字を一字も違えずに描けるのはこの店だけでした。
同じ注文を両方の店に出した結果は、第9章に載せています。
安い店は、段組みと配色の指示が抜けました。
店の得意分野は、こうして実物で確かめて決めています。
動画は「1枚の画像を動かす」だけ
顔・構図・表情を確かめる。
気に入るまで出し直してよい
納得した1枚だけを動かす。
動画になってからでは顔を直せない
動画の店は、文章だけから動画を作ることもできます。
でもこの本では使いません。
先に元の画像を作って検収し、それを動かすやり方だけにします。
image-to-video
1枚の画像を渡して、それが動く動画を作ることです。
この本の動画は全部これです。
渡した画像の縦横比がそのまま動画の縦横比になるので、縦動画がほしいときは、縦長の元の画像を先に作ります。
動画のきめ細かさ(解像度)は768Pで固定します。
スマホで見る縦動画にはこれで十分で、料金も手頃です。
上の解像度は、テレビや大画面で流す予定ができてから考えれば間に合います。
fal ができないこと
先に、できないことも書いておきます。
- fal は動画編集ソフトではありません。字幕やつなぎは Claude に任せます(第8章)
- fal は考えてくれない道具です。
何を作るか、どう頼むかは、あなたと注文係の仕事です - 一発で完璧には出ません。
だから元の画像で検品し、動画は1回で通します(第11章)
fal には、声・効果音・音楽・立体のフィギュアを作る店もあります。
この本では扱いません。
目的は「自分のマスコットが動いてしゃべる」までで、上の3つで足りるからです。
声も、第6章で動画の店が一緒に作ります。
ほかの店を試したくなったら、付録Cの「次の店を試すときの型」で、今の店と並べて比べてみてください。
持ち帰り
新しいモデルは毎月のように出ます。
全部追いかける必要はありません。
「役割ごとに店を1つ決めて、実物で確かめてから乗り換える」という決め方だけ持ち帰ってください。
この本の3つも、僕がそうやって決めたものです。
この章のまとめ
fal は出前アプリ。
店がモデル、注文係が Claude、支払いは頼んだ分だけ。
絵は nano-banana-2-lite、文字入りは GPT Image 2、動画は H3 Max Turbo。
動画は、元の画像を動かすやり方だけ。
次の章は、お金の話と、注文係への頼み方です。
章末チェックリスト
たとえと店が揃いました。第2章で、1枚いくら・1秒いくらの感覚と、注文係への頼み方を持ちます。